仕様として,3つの主なタイプに分けられる。すなわち,半絶縁性,n型及びp型である。これはガリウムヒ素(GaAs)の導電率の全範囲を含んでいる。
第3項では,必要とする導電率タイプを製造するためのドーパントの種類を規定し,更に細分化した検討を行っている。半絶縁性材料に対しては,特殊なケースとして分けて考えられてきた。
アンドープグレードA1とは,付加的なアニールやプロセスを必要とせずに成長後に高抵抗で安定した材料を表す。"高純度"なグレードA2材料とは,抵抗率を107 Ω-cm以上のレベルにするために,成長後の追加の熱処理を必要とする。このとき,大部分のグレードA2インゴットは,適切な温度サイクルの後に抵抗率特性が許容し得る範囲にまで高められるということを,大抵のサプライヤは示してきた。しかしながら,この現象は時間-温度サイクルの詳細事項に対して敏感であるので,そのような抵抗率の増大は全ての応用例について保証することはできない。それ故,ラベル"グレードA2"がこの材料を表すのに使用される。
クロミウムをドープすると高抵抗の材料が得られる。しかし,プロセス中にクロムが素早く拡散することや表面に蓄積する傾向があるため,グレード3.A.1や3.A.2程にはプロセスによく適合しない。したがって,この材料を"グレードA"とする。
等電価ドーパントの添加は抵抗率に著しく影響を及ぼさないように思われ,むしろ,最終製品の転位の発生を低下させる。それ故,この材料はグレードAに分類される。一方Inは最も効果的な硬化材料であり,Al ,P及びSbも又効果的なドーパント種である。それらを全て掲載し,後にドキュメントを改訂する必要性が起こらないようにした。
グレードB仕様は,不純物及びポイント欠陥密度が適切なバランスを完全には保っていないが,抵抗率があまり厳しく指定されない用途に適する材料を包含している。
導電性材料に対しては,特性が最も良く判っている非遷移金属n型ドーパントとして用いられてきた。p型ドーパントとしては,幅広い範囲のドーパント種が用いられてきた。そして,遷移金属は有用なアクセプター不純物である。
第4項では,3項で規定されたような半絶縁性材料の抵抗率及び安定性を定義している。アニーリングによって低抵抗材料に変換してしまう可能性を最小にするために,グレードA2材料にはきびしい制限が設けられた。クロムがドープされた材料における表面変性の問題は,アニーリング後のn型特性に対して言及しないことにより処理された。
Referenced SEMI Standards
None.